同人活動の思い出/「懐かし作品」ジャンルの独特な空気

二次創作は、今の作品ばかりではなく、昔の作品でする人もいます。
周囲の人達からは珍しがられたり驚かれたりしますが、その作品にハマってしまって二次創作も思い浮かぶのなら、本人には止められません。

ですが、こういった「懐かし作品」で同人活動をしている人達の中には、無駄に今の作品を貶める発言をする人もいました。歳を取っている人はもちろんのこと、その作品をリアルタイムで見ていない年齢の人まで「昔は良かった」などと言い出すところが失笑ポイントです。

これは、私も実際に「懐かし作品」ジャンルに参入したから経験できたことなので、当時は気分が悪かったけど、今となっては貴重な体験だったと思います。

昔、奇面組で活動していた時も「やっぱり昔の作品は風情があって良い。それに比べて今の作品は味気なくてつまらない」みたいなことをサイトの日記に書いていた人がいて、新しい作品にも好きなものがある私は嫌な気分になったものです。

ジャンル同士の対立というのは多かれ少なかれどこにでもありますが、この「古い作品が好きな人が新しい作品を悪く言う」現象は、少し独特な空気がありました。

そこにはきっと、古い作品(=他と違う珍しいもの)にハマっている自分は個性的だという優越感だったり、新しい旬ジャンルに群がる人達を「流行に流されている」とバカにする心理があったと思われます。一方で、旬ジャンルが好きな人達のほうは「何その古い作品」と思っていたりします。
どちらも、自分がハマっているジャンルが他より優れていると思いたいのです。

もちろん、他のものを貶めずに穏やかに活動している人もたくさんいましたが、本気で好きでやっているからこそ、争いも起こってしまうのは仕方がないのかもしれません。

でも結局、古い作品も新しい作品も、面白いものもあればつまらないものもあります。
私は昭和生まれなので昭和の作品も好きだけど、昭和しか認めない人は嫌だなと思います。

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コメント

  1. ミナト より:

    こんにちは。
    記事を読み返していたのですが、まさに数日前までレトロジャンルで活動していました。
    (手持ち無沙汰な今は一次創作に移行しつつあります…)

    自分がいたジャンルは放送年上、ファンの年齢層が高いので落ち着いた雰囲気はありました。
    (アラフォーの自分と同じくらい、もしくは上の方が多かったです。ただジャンルを降りる原因も一人だけとはいえ、同じくらいの世代の方だったのがなんとも…)

    記事で言われているような独特な雰囲気は一部であった気がします。
    私は古いもの新しいもの問わず摂取している雑食オタクなのですが、検索などで新しいのもを貶すファンを見かけるとなんともいえない心境でした…。

    人それぞれですが、新しいものに頻繁に触れる感性のアップデートはこまめにしたいと思いました。

  2. ヒロコ1号 より:

    >ミナトさん
    こんにちは。私は、奇面組で二次創作をすることがなければ、レトロジャンルの空気を味わう機会はなかったので、意図せず貴重な体験ができました。

    年齢層が高いことで、全体的には落ち着いた雰囲気になると同時に、中には新しい物にあまり興味が無さそうな人も見かけました。
    若い人が多いジャンルで起こる問題とはまた別の問題が起こるという感じでしたね。まあどんなジャンルでも、その界隈独自の問題は起こるので、それはかまわないと思います。

    私も、古いか新しいかは関係無く楽しんでいたので、新しい作品や流行の作品を見境なく貶す人を初めて見た時は驚きましたが、これも「自分の好きな作品のほうが優れている」という主張だと考えれば、気持ちは一応理解できるかなという感じです。