私は2013年の春にツイッターをやめて個人サイトを再開し、同年の冬にピクシブもやめて、2016年1月に最後のイベント参加をして同人を引退しました。
ツイッターをやめてから最後のイベント参加までの数年間は、私の同人人生の中で最もストレスの無い時間でした。なので一応「終わり良ければすべて良し」と言っていいと思います。
ツイッターもピクシブも、作品を投稿した瞬間からすぐに評価が付くところは面白かったので、当時はあっという間に中毒になってしまいました。
そういう理由で、サイトを捨ててツイッターやピクシブに移った人も多いはずです。
ただ、私はサイトのほうも放置せず、休止という形にしてずっとメンテナンスをしていました。
おかげで、サイトに戻りたくなった時も比較的スムーズに再開することができました。
サイトに戻ってきた時に、特に印象深かったことを3つあげてみます。
◆印象深かったことその1:長い文章が書けなくなっていて怖かった◆
日記用のブログでジャンルの話をしようとしても、昔のような長文の萌え語りが書けず、なんだか細切れの文章しか書けなくなっていることに気付いて恐怖を感じました。数年間ツイッターを使い続けていたせいで、ツイッター的な文字数しか書けない脳になっていたのです。
サイトに戻ったばかりの頃は、ブログに2~3行の文章しか書けませんでした。
何度もブログを書くうちに、少しずつ長い文章が書けるようになっていきました。
その様子はまるで「私の知能を取り戻す訓練の記録」のように見えました。
私の文章が元に戻って本当に良かったですし、元に戻るまで真面目に怖かったです。
◆印象深かったことその2:読者さんは付いてきてくれた◆
ツイッターもピクシブも、退会する1ヶ月前に予告をしてからやめました。
そのままお別れになった人もいましたが、引き続きサイトに来てくれた人もたくさんいました。
移動先をきちんと案内して、活動を続けることをアピールしていれば、読者さんとの縁が切れることはありませんでした。このブログまで追いかけてきているかは分かりませんが。
丁寧に案内しても見落とすような読者さんは、切ってもかまわないと思います。
私の考えは「ツイッターをやめたら見てもらえなくなる」ではなく「ツイッターしか見ていないような人は見なくて結構」です。本当に熱心な読者さんなら、SNSの外まで付いてきてくれます。
◆印象深かったことその3:サイトは本当に「家」なのだと気付いた◆
大昔は、自分のサイトのことを「ホムペ」とか言ってる奴ダセェ( ゚д゚)と思っていましたし、ネットマナーサイトで「サイトは管理人の家です!」みたいな言い方をしているのを見て「いや、そこまでプライベートな場所でもないだろ」とツッコんでいました。
ですが、いろいろな爆弾が直撃してきたり、周囲の様子が気になって心が休まらないツイッターからサイトに戻ってみると、これはまさに「家」だと納得しました。
この感覚はサイトを持ったことがある人にしか分からないかもしれませんが、サイトは丈夫で身を守れる「家」感がすごいです。この時になって初めて、サイトの本当の有難さが分かりました。
こうして、私はツイッターから脱出しました。そもそもサイトに対して「戻る」という言葉を自然に使っているあたり、サイトのほうが本来の居場所だと思っていたということですね。
コメント
いつも楽しく読んでいます。私もサイトを持っているので、今回の記事にとても共感しました。Twitterは爆弾が飛んでくるし他人のお祭り騒ぎが関係なくこちらにも聞こえてくるし、なんだか疲れてしまいますね。皆よく毎日やってられるなという感じであまり浮上もしないのですが、サイトのブログには高頻度で浮上して萌え語りしてます。ひろこ1号さんの言う通りサイトは丈夫で身を守れる「家」という感じがします。荒らしも居ないし喧騒もなく、地雷や解釈違いの作品を見せつけられることもなく心が平穏です。
こんにちは、ヒロコ1号さん。
知り合いが、サイトを放置してツイッターしか更新しなくなったら、イベントの宣伝の文章ですら支離滅裂で意味がわからなくなっていたので、怖いな…と思いました。あの文を見て、その人の作品を欲しいと思う人はいるのだろうか…?と。
私のジャンルはマイナーでサーチも稼働してないので、逆にピクシブを利用して作品を描き溜めているのですが、作品が一段落したら、作品を修正・訂正してサイトに綺麗に纏めてみようと思ってます。
SNS系統は注目を集める分には便利ですが、再投稿できなかったり(または有料会員じゃないと再投稿できなかったり)するので、改めてサイトは何回も修正出来ていいと思います。しごく当たり前のことなんですけどね…。
「ツイッターしか見てないような人は見なくて結構」でいいですよね。本当に作品を観ることが好きな人は、検索してサイトまで探しに来られますから。
>パスモさん
こんにちは。ツイッターもサイトもネット上にあるものだし、誰でも見られるのは変わらないはずなのですが、ツイッターを経験した後だとサイトの安心感がすごくて驚きました。
地雷や解釈違いの作品を描く人がいても、お互い別々のサイトで発表していればスルーしやすいけど、ツイッターでは不意打ちで見せられるので必要以上に憎しみが湧いてしまいます。
最初は、ネットとはそういうものだと考えて我慢していましたが、そうだとしてもツイッターは酷すぎました。二次創作が好きな人は、基本的に自分の脳内世界を大切にしていると思いますので、常に他人の声が近くにあるツイッターは向いていないと思います。
>匿名Iさん
こんにちは。ツイッターしか使わなくなり文章力がどんどん残念になっていく人は私もよく見かけましたが、まさか自分もここまで酷いことになっているとはと驚きました。
ブログを続けると元に戻っていったというのもまた、面白くもあり怖くもありました。
文章力低下の原因が、本当にツイッターだったということですからね。
ツイッターでも考えて呟いてる人はいいけど、多くの人は脊髄反射な内容を誤字脱字も確認せずに垂れ流しています。そればかり続けていては、人に読んでもらうための文章が書けなくなるのは当然です。炎上している人の中にも、文章力の無さのせいで真意が伝わらず誤解されてる人もいるように思います。叩かれるほうも叩くほうも日本語が不自由でカオスです。
サーチは、オールジャンルを扱っている総合サーチもありますし、私の倉庫サイトもそこに登録してますので、そういう所を利用するのも良いと思います(もう知ってたらすみません)
サイトに作品を纏めて並べる作業は、大変でしたが楽しかったです。
ヒロコ1号さん、こんばんは。たくさんの記事、いつも楽しく読ませていただいてます。
自分はサイトは持ったことはありませんが、無法地帯と化したツイッターをやめ、数字で力量を推し量られてしまうピクシブにも疲れてきた身として、とても共感しました。世に出回っているSNSって、手軽に利用できるが故に気軽に利用できなくなっているような場所になっているように思えます。そんな場所から来る毒になんで自分は侵されに行くんだろう、と今思い出すと我ながら不思議に思うことがあります。この記事を読んで、やはりリアルでもネットでも、「家」は必要だと思いました。
自分は今、サイトの作り方を勉強しています。同人活動に向けての作品制作と平衡しながらになりますが、ゆくゆくは自分が活動の拠点として、そして安心できる家として使えるサイトの開設を目指していきたいと思います。
>ふーりんさん
こんばんは。同人サイトは今は数が減りましたが、作るハードルは今のほうが低いです。
昔よりも便利なサービスも多くありますので、作りたい人は作ってみてほしいです。
SNSは下準備無しですぐに始められますし、WEBの知識が無くても使えるので、そのおかげで楽しめている人もいると思います。ですが「誰でも簡単に使える」せいで無法地帯にもなってしまいます。昔のサイト管理人にも痛々しい人は結構いましたが、自分でサイトを作れている時点で、あれでも選ばれし者だったのかもしれないと今は思います。
SNSが「気軽そうに見えて実は気軽ではない」と分かってくると、もうやめ時のような気がします。それでも無理に続けると、私のようになってしまいます。サイトでは、SNSのような違和感を感じたことはありませんでした。ふーりんさんのサイト開設も応援しています。
ヒロコ1号さん、初めまして。
同人活動とSNSの相性について調べていたら、こちらのブログに辿り着きました。どれも読み応えのある記事ばかりで、何度も何度も読み返しています。
私事で恐縮ですが、二年ほど前に物凄く久しぶりに二次創作をやりたくなり、ネットで色々調べたら個人サイトが少なくなっている代わりにSNSがすっかり主流になっていて驚きました。今はそういうものなのかと思いサイトは作らずpixivを始めましたが、だんだん評価をしてもらえるかどうかばかりを気にするようになり、二次創作ってこういうものだったっけ?と疑問に感じてしまい、一年も経たずに退会して今はサイトだけで活動しています。
個人サイトはSNSでやるよりずっと安心感があるというか、自分の居場所がちゃんとある感じがするというのは、本当にそうだと思います。投稿した瞬間から見て反応を貰えるSNSの興奮は味わえませんが(この記事にあるように私もpixivを始めたばかりの頃、あまりの反応の速さにすぐに中毒になってしまいました)、ヒロコ1号さんが仰る通りサイトまで見に来てくださる方は一定数いらっしゃるので、今はマイペースに楽しく創作ができています。
Twitterは「同ジャンル・同カプの人達と密に繋がると、ジャンルを変えたくなった時に気まずそうだな…」と思ってもともと手を出していませんでしたが、こちらのブログを拝読して、他にも色々と苦労が絶えないツールであることが分かったので、やっていなくて良かったと心から思いました。
ヒロコ1号さんのブログを読むと色々と気づくことがあり、とても楽しく、また励まされています。これからも更新楽しみにしています。
>あめんぼさん
はじめまして。同人活動とSNSの相性はよく語られていそうな話題ですが、一見問題なくSNSを楽しんでいるように見える人も、心の中は荒れていることが多い気がします(本人は無自覚というケースもあります)私自身もそうでした。ピクシブもツイッターもそういった面がありますが、個人的にはピクシブはツイッターに比べればずっとマシでした。
あめんぼさんがツイッターに手を出さなかったのは、本当に英断だったと思います。
ピクシブも評価に振り回されると大変ですが、ツイッターはもっと病みやすくて、そもそもオタク専用のものではないので、同人に理解が無い人も普通に同じツールを使っています。
個人サイトが安心できる理由のひとつに、無関係な他ジャンルの人や悪意ある人、または二次創作が嫌い&よく分からない人の目に触れる確率がSNSより低いというのがあります。
やはり二次創作は誰にでも見せて良いものではなく、作者側で閲覧者をある程度選別するほうが良いと思うのです。詳しく話すと長くなりますが、いろいろ見てきてそう感じました。
このブログは私が思うことをできるだけ正確に文章にしようと頑張っていますが、読んで楽しいかどうかは謎だと思っていますので、楽しんでいただけているなら幸いです。
ヒロ子さんこんにちは。
私はツイッターのせいで精神を病みアカウントも今まで頑張って描いたジャンル絵も衝動的に消してしまったのですが、やはりキャラが大好きだったのでサイトという形で戻ってきました。後悔したのが消してしまったジャンル絵達です。しかしこれはツイッターをやり続けてしまったせいの自業自得というか、過去は戻れないのでまた新たに描いて地道に作品を増やしていってます。自分の理想はやはり自分だけにしか作れないので、今一人でもとても楽しいです。楽で楽で仕方ないです。いくら日記に萌え語りしてもそれをモヤっとした言い方で絡む方もいませんし、反応するしないでお互いに気を使わせないし、当たり前ですが他人のどうでもいい事情も愚痴もサイト内なので表示されません。何故最初からサイト一筋で行かなかったのだろうかと思いました。そしてツイッターなんかやらなくても沢山感想も頂けてます。感想と反応と売り上げのために必死でフォロー稼ぎしたり交流に熱を入れたり宣伝しまくってる方達は何なんでしょうね。そんな時間があるなら作品のクオリティを上げたらいいのにと。私は一切そんな事してないにも関わらず、イベントでは沢山の方に手に取って頂けました。ツイッターに全ての時間をかけてる方に言いたいです。やってない方はその間にもクオリティは上がっていくし、本当に魅力的な作品なら自分が宣伝しなくても読者さん同士で伝わっていきますと。逆の立場でいた時に気付きました。その作品が好きそうな人に私は現実でちゃんと目で見て伝えてましたので。
そしてイベントでのちょっとした出来事なのですが、隣の方にツイッターかpixivの垢を当然のように聞かれ、やってませんと答えるととても驚かれました。あまりにも見てくださいと言うので興味本位で垢を確認しに行くと、だいたい頒布物で想像は出来たのですが……とてもその作品でそれだけのフォロワー数を稼いでるとは思えない、しつこいぐらいの宣伝だらけ、愚痴ネガティブツイートだらけであぁ…と納得してしまいました。ヒロ子さんが何度もおっしゃるように、余計な言動や口先ばかりの人に限って何故あんなにも作品のクオリティが無いのでしょうか…心の中でこの人とは絶対合わないと思い、心底SNSをやってなくて良かったなと思いました。
長文失礼しました。
>匿名さん
こんにちは。私はツイッターアカウントを消した時も、自分が描いた絵や漫画はしっかり全部保存していました。それぐらいの冷静さと図太さはあったので、今考えてみたら他の方々ほど深くは傷付いていなかったのかもしれません。それでもサイトに戻ってからの快適さには本当に感動しましたし、もっと早くこうしていればと悔しい気持ちになったものです。
疲れるけど宣伝に必要だからツイッターをしているという人もいますが、それは本当に宣伝になっているのか?と私は問いたいです。純粋に交流がしたいのではなく、自分の宣伝をするために他人に近付くような人は、相手からもどうせ見抜かれているでしょう。義理でフォローさせてうわべの数字が増えても、相手が自分のファンになったわけではありません。
何も言わなくても評価される人がいる一方で、どんなにしつこく宣伝しても評価されない人がいます。その事実があるのに「ツイッターで宣伝しないと評価してもらえない」「宣伝すれば評価してもらえる」という考えは一体どこから来るのかと、とても疑問に思っています。
もともと人気がある人には不要で、もともと人気が無い人には無意味なツールなのです。
それにしても、リアルイベントでそこまでゴリ押してくる人も珍しいですね。
見て欲しいと思っていても、面と向かっては言えない人のほうが多いはずですが。
そういう人と関わり合いにならないためにも、ツイッターはしないほうが良いですね。