アニメやゲームなどのメディアミックス展開のひとつに「キャラクターソング」というものがありますが、私は昔からいろいろなキャラソンを聞くのが好きでした。
好きなキャラのキャラソンが出れば購入するのは当然として、作品もキャラの詳細も知らないのにキャラソンだけは知っているというパターンもありました。
同人をしていた頃、私の周囲の人達はどうだったかと言うと、声優さん好きの人はキャラソンにも興味があったようですが、中には「イメージが壊れるから歌って欲しくない」とか「キャラソンは聞いていて恥ずかしくなる」という意見の人もいました。
確かに原作の設定によっては「お前ら歌とか歌ってる場合じゃないだろ」とか「このキャラってこんなにノリノリで歌とか歌うかな?」という疑問が浮かぶこともあります。
それでも私は、そういったツッコミ所も含めてキャラソンというものが好きでした。
歌唱力がちょっと残念でも、そのキャラらしさが出ていれば良いと思っていましたし、逆に上手いけどキャラの歌声ではなく声優さんの歌声になっている場合も、まあキャラの演技のまま歌うのって難しいだろうからなと納得していました。そんな中で、キャラの演技でしっかりと上手く歌っているキャラソンに出会えた時はとても感動したものです。
ただ、声優さんの技量とは無関係なところで、曲自体がキャラに合っていないということも稀にありました。これについては昔のアニメの主題歌も、アーティストとのタイアップで、作品の内容と全然合っていない曲が主題歌になって叩かれている光景も何度か見かけました。
今は、昔よりはその辺はきちんとしているのではないかと思います。
キャラに合っていないキャラソンで私がよく覚えているのは、奇面組アニメの劇場版の挿入歌に使われた唯ちゃんの曲「恋はコットン」でした。
この曲は1986年7月21日発売の「ハイスクール!奇面組 音楽組2」に収録されています。
私は小学生の頃からこの曲の歌詞に違和感を覚えていましたが、当時、周囲の人達はアニメや原作は見ていても劇場版の挿入歌の歌詞なんか知らんがなという非オタクばかりでした。
でも、大人になってから奇面組で同人活動することになった時に「唯ちゃんの曲の歌詞ってイメージに合ってなくない?」と言ったらめちゃくちゃ賛同してもらえました。
あれは、同じレコードに収録されていた千絵ちゃんの曲が、まさに千絵ちゃんのイメージにピッタリだったこともあり、余計に唯ちゃんのほうの曲がイメージに合わなかったのが残念に感じたのかもしれません。ただ、唯ちゃんのキャラソンだと思わなければ可愛い曲ですし、高橋美紀さんの歌声も良かったので、そこが本当に惜しかったです。
まあこれよりも、人によっては、奇面組アニメの主題歌におニャン子クラブのメンバーの曲を使ったことに不満がある人もいたようですが、私は個人的にそちらは気になりませんでした。
確かにほとんどの曲が、奇面組に合っていたかと言われるとアレでしたが、それでも「うしろゆびさされ組」は名曲ですし、おニャン子はおニャン子で好きでしたので私は問題無かったです。
AKBとかも良いけど、私はやっぱりおニャン子クラブが好きですね(昭和生まれ!)
コメント
こんばんは。
奇面組の映画って公開当時私は知らなくて、かなり後になってから観ました(ジャンプとかで告知もあったはずですが、記憶にないです)。
よって各キャラソンを聴いたのもかなり後なんですが、聴いた時も正直いまいちピンと来ませんでした。キャラの歌というより「声優さんの曲」と捉えていたと思います。
で、改めて聴き直したのですが、確かに唯ちゃんの方はちょっと違和感ありますね。
対称的に千絵ちゃんの方は、本当に「宇留千絵」が歌ってる感があってスゴイです。松井さんの力量もあるのでしょう。
両者の表現のされ方はアニメ(特にOPやED)でも、(自分としては)時々唯ちゃんには違和感を感じる描写があったのに対して、千絵ちゃんはものすごい納得感ある描かれ方をされてました。
思うに千絵ちゃんって、感情がすぐ表に出るし性格もわかりやすいので、制作サイドにとってはブレない表現がしやすいんじゃないのでしょうか。
キャラソンやアニメって多くの制作者が関わるから、原作やキャラに対する理解度にはどうしてもバラつきが出ると思うし、そういう環境でオリジナルのものを作ろうとすると異物が混入しやすいのかな、と思いました。
特にキャラソンの場合は詞や曲調、声優さんの人格などダイレクトに伝わる成分も多いので、キャラに愛着がある人ほどちょっとの違和感を敏感に感じ取ってしまう気がします。
苦手な人が一定数出てくる構造なのかな、とは思いました。
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ちなみに奇面組の主題歌に関しては、曲単体では概ね好きな曲が多いものの、正直うしろ髪ひかれ隊の曲は奇面組のカラーには合っていないと思います(うしろ髪に変わった最初の放送を見た時の違和感は、今でも思い出せます)。
ただ一方で、映像も含めた「OP&ED」というパッケージで見ると、終盤になればなるほど演出やカメラワークが凝っていたり、何よりストーリーを感じさせる内容が多く、後半(うしろ髪寄り)のものほど自分にとっては思い出深いOP&EDが多いです。
※連投すいません
>Crispyさん
こんばんは。私は奇面組の映画は映画館で観ました(母に連れて行ってもらいました)
キャラソンをきちんと全部聞いたのはその後のことでしたが、当時小学生だった私でも唯ちゃんの曲には違和感を覚えたので、もっと年上のオタクはさらに納得できなかった…と、奇面組で同人活動をしていた時に周囲の人達から聞かされました。
千絵ちゃんのキャラクターは、特に奇面組オタクではない人でも、傍から見て分かりやすいのではないかと思います。唯ちゃんのほうは、奇面組という作品への思い入れの深さによって解釈が変わるような感じがします。私も、アニメの唯ちゃんにはところどころ違和感を覚える時がありましたが、千絵ちゃんはアニメでもそういう引っ掛かりは無かったです。
アニメもキャラソンも、原作者以外の人間が関わって作るものなので、そこで原作ファンと解釈違いになるとブーイングが起こってしまいます。
それでも奇面組は、多少気になるところもあるものの、全体的には、当時のアニメ化としては充分合格と言える気がします。思い出補正もあるかもしれませんけどね。
奇面組のオープニングやエンディングのアニメーションは、放送当時はあまり分かっていませんでしたが、後になって、映像作品としてかなり優れていたことに気付きました。
私も奇面組の主題歌としては、うしろゆびの曲の雰囲気のほうが好きでした。