同人活動をしている人の中には、作品のリクエストを受け付けている人もいると思います。
昔の個人サイトでも、今のSNSと同じように、リクエストを通じた交流はありました。
私も昔は、自分のサイトにアンケートフォームを設置して、アンケートで上位になったカップリングの話を描くという企画をしたことがあります。もっと時代が進むと、SNSで先着順でリクエストを受け付けて、即興でどんどん作品をアップしていくというのもやりました。
私は若い頃は絵を描くスピードが早かったので、リクエストされた作品もすべて早めに完成させていました。自分で勝手に描くのとは違って、リクエストしてくれた相手を待たせていると思うとプレッシャーも感じましたが、たまにやるなら新鮮で楽しかったです。
でも中には、リクエストを受け付けるだけ受け付けておいて、作品を作れないまま逃亡する人もいました。あと、作品をきちんと仕上げたのに、リクエストをしてきた人から何の感想も無いと怒っている人もたまに見かけました。リクエストしたのに逃亡された側は人間不信になりそうですし、作品を作ってもらったのに一言も無しというのもどうかと思います。
リクエスト関連で嫌な思いをしたという人の話を聞くと、リクエストを受け付けるのもリクエストをするのも、お互いの配慮や信頼が大事なのだなと感じます。
たとえば「地雷はありませんので何でもリクエストしてください!」と言って、本当にとんでもないリクエストが来て困っている人は、傍から見れば自業自得で大笑いですが、何を言ってくるか分からない他人に対して「何でもリクエストしてください!」はあまりにも軽率です。「何でもリクエストしろって言っただろ!」と責められても反論はできません。
一方で、ある程度ジャンルや傾向などを指定して受け付けている人に対して、強引に指定を無視したリクエストをして困らせている人もいました。私はこの手のタイプには出会わなかったので幸運でしたが、基本的にこういった被害に遭いやすいのは「上手くて気が弱そうな人」でしたので、そりゃ正反対な私には無縁だろうよと後になって納得しました。
たまに、作品への反応が少ないから構って欲しくてリクエスト企画をやる人もいますが、交流慣れしていない人がいきなり他人のリクエストを受け付けるのはリスクが高いと思います。
そこで対応に失敗すると、ますます読者が離れて反応が無くなってしまいます。
リクエストは創作と言うよりも交流のコミュニケーションのひとつなので、実は作品のクオリティ以上にコミュ力が重要だと考えられます。作品が上手くても、想定外なことを言われた時に上手く対応できない人には向きません。いろんな可能性を想定して覚悟を決め、リクエストされた作品は最後まで作りきり、でも無理なものは丁重にお断りする能力が求められます。
で、私自身の失敗談と言えば、一度だけ知らない作品のキャラをリクエストされて、公式絵を参考にしてイラストを描いたのですが、後から作品を見てみたらキャラのイメージが私の想像と全然違っていて、描いたものを取り消したくなった思い出があります。こういうものは、見ている側は気にしないかもしれませんが、描いた私は違和感を覚えてとても後悔しました。
たとえイラスト一枚でも、エアプで描くのはダメ絶対!(´・ω・`)ですね。
コメント
こんにちは。
リクエストは一度だけされたことがあるのですが、当時ヘテロカップリングを扱ってたのに女性キャラ同士のキャットファイトを指定されたことがあり非常に困惑したことがあります。(流石に描くことができず、やんわりと断りましたが…)
自分は遭遇しませんでしたが、される側の取り扱いジャンルを問わず無差別に行う方も結構いらっしゃるようで。
自分から行う場合は描いて頂きたい相手が募集しているかどうかで判断している気がします。企画として明確に募集されているのであれば、というパターンがほとんどです。
エアプは描いたこともないですしリクがあっても断る方針であった記憶がありますが、後でちゃんと作品を確認したことを考えると怖いのとてもわかります。小説ほどにないにせよ、作品を知ってるか知らないかでは作風ってかなり違ってきますね。
>ミナトさん
こんにちは。私は本命カプは頼まれなくても描きまくっていたので、気分転換としてリクエスト企画をする時は「私が普段描いていない自ジャンルキャラ」みたいな指定をすることもありました。でも基本的には、普段取り扱っていないものを頼まれると困る人が多そうです。
私がリクエスト関連で困った思い出が無いのは、リクエストしてくれた人達がみんな礼儀正しかったからです。無茶を言う人には遭遇しませんでしたし、仕上げた作品にはちゃんと感想も来ました。今思えば、これはとても幸運なことでした。
知らない作品のキャラのリクエストは、キャラ単体のイラストだけならまあいいかな…という感じで引き受けたのですが、やはりそれでも良くなかったと反省しました。
気にしているのは自分だけだろうとは思いつつ、内心かなり気まずかったです。