令和時代のお絵描き補助ツールがすごすぎて震える

大昔、同人をしていた頃、とても絵が上手い人を見つけて「この人すごい!」と思っていたら、実はトレパクをしていたと発覚してガッカリしたことが何度かありました。
私は、自分が下手だからこそ「自力で上手く描くこと」がどれだけ凄いことか理解しています。
なので「自力で描いていなかった」と分かると本当にガッカリするのです。

ところで、最近は3Dモデルというものがあるそうで、私は使ったことはありませんが存在は知っています。下の画像はフリー素材サイトからお借りしたものですが、こんな感じのヤツですよね?

もうトレパクなんかしなくても、合法的な手段で難しいアングルも描けるようになって、すごい時代が来たわけですが、それでも「この人上手い!」と思った人が、実はそういったツールを使用していたと分かると、大変申し訳ないのですが正直ガッカリします。

令和時代の感覚では、使えるものを普通に使っているだけなのでしょうが、大昔の上手い人は、アナログ画材でタネも仕掛けも無い状態で上手かったのにと、どうしても思ってしまいます。

これは、大昔にデジタルイラストが普及し始めた頃に、アナログオンリー絵師の一部が「デジタルは手抜きだ!」と文句を言っていたのと似たようなことかもしれません。
私は、デジタルイラスト自体は、その便利さに感動して受け入れましたが「白紙の状態から上手く描けないなら3D素材を使えばいい」と言われると、なぜか非常に抵抗を感じます。

この辺の感覚は、何が平気で何が無理かは人によると思います。
私の場合は、素材のおかげで人体や物体が正確に描けたとしても、自分の実力ではないのに良いのだろうか?と困惑してしまいます。かと言って地道な練習もしたくなくて、ありのままの自分に描けるものだけを自由に描きたいというのが、子供の頃からの本当の本音です。

こんなことは、同人をしていた頃は誰にも言えませんでしたが、今なら何かツッコまれても「私は引退したので関係無いでーす!(・∀・)」と踏み倒せるので大丈夫です。

ともかく、アナログ画材のみで描いた上手い絵なら、それが絵師の実力だと賞賛されるのに、令和のデジタル絵は「3Dモデルを使っているかも?」とか「AIかも?」とか疑うことが多すぎて、技術面の評価については信憑性が地の底まで落ちています。そうなると絵を評価する時は、天性のセンスしか信じられなくなりますが、それって逆にキツくないですか?

実際は、3Dモデルを何も考えずにそのままなぞっても違和感は残るため、上手く使うには技術も必要だと思います。でも、たとえ「なぞっただけ」でも、3Dモデルをなぞったのなら、極端に変な絵にはならないはずです。ヘタレが白紙から生み出す謎空間をナメてもらっては困ります。

まあ私は引退したので、現役の世界のことは気にせず、白紙から謎空間を生み出しています。

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コメント

  1. ミナト より:

    こんにちは。

    私が3Dモデルを使える環境にあるのにも関わらず全く使用してないのは、まさに「昔の人はこんなものがなくても…」って感覚があるからなのだと思ってます。なので描きたいポーズで難しいものがある場合はアタリを取るか市販のポーズ集からポーズだけ模写した方が早いとすら思ってます。

    自分は最近アナログ絵にハマってるんですが、トレス台を使ったとしてもやはり修正能力がPCには及ばないので、昔の絵描きすごい!!って思ってます。

  2. ヒロコ1号 より:

    >ミナトさん
    こんにちは。3Dモデルを使うことは別に悪いことではないのに、なぜか罪悪感を感じてしまいます。アナログ画材で描いてみると、アナログで上手い人のすごさが分かりますね。
    トレス台も、昔は持っていない人のほうが多かったです。

    学生時代、上手い友達がスケッチブックに鉛筆で描いていくのを、最初から最後までこの目で見た時は感動したものです。今は、デッサンが正確なデジタル絵に対して、本人が自力で描いていても「素材を使っているんでしょ?」と思われるのかと考えると、私には関係無いのに心が痛みます。上手い人ほどその辺の区別がつかないのが、悲しいと感じます。