同人活動の思い出/検索避けの思い出

オンラインで二次創作をする人の中には、自分の作品が公式や非オタクの人に見つからないように検索避けをしている人もいると思います。

私が昔作った個人サイトも、HTMLファイルの中に検索避けタグが入っています。
サイトを更新していた当時は、定期的に検索サイトでジャンル名やキャラ名を検索して、自分のサイトが引っかかっていないか確認していたものです。

検索避けについてどこまで厳しく考えるかは、ジャンルによって変わってきます。
公式が二次創作に寛容な感じのジャンルは、最低限の検索避けだけしていれば良いという雰囲気でしたが、厳しいジャンルは大変ピリピリしていました。

私は、そこまで厳しいジャンルにいたことは無かったので、同界隈で検索避けについてうるさく言ってくる人に出会ったり、論争に巻き込まれたりしたことはありません。

これは、私がたまたま厳しいジャンルにハマらなかっただけなのか、それとも、面倒くさそうな雰囲気のジャンルを無意識に避けていたのか、現在かなり気になっています。
何となく、私は本当は後者だったのではないかと思っています。私はそういうヤツです。

ところで、まだSNSが無かった個人サイト全盛期の頃は、検索避けタグを入れれば本当に検索サイトには引っかかりませんでしたし、厳しいジャンルなら、そこからさらにURL申請制やパスワード制にすれば、部外者に見られる心配はまずありませんでした。
最低限「公式や非オタクの人に見せない」ことはできていたはずです。

ですが、そういった昔からの「検索避け文化」のようなものは、ピクシブとツイッターが登場した時点ですべて無意味になりました。これ以降、二次創作は、実際にそれでいいかは別として、昔ほど必死に隠す必要は無いという風潮になっていきました。

それでも厳しいジャンルは厳しいので、クローズドなSNSや鍵垢という方法もありますが、年寄りの感覚では「個人サイト+検索避け」ほどの安心感があるかは疑問だったりします。

ともかく私は、個人サイト時代もSNS時代も比較的緩いジャンルにいたので、検索避けについては最低限「やってる感」を出しておけばいいという感じでした。
しかも引退した今は、その最低限すら考える必要が無くなってとてもラクです。

昔は「緩いジャンルはいいけど厳しいジャンルは面倒くさそう」と思っていましたが、今は二次創作自体が面倒くさいものだと思っていることは内緒です(二十年以上もやっておいて…)

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コメント

  1. 太古の雪 より:

    はじめまして。

    懐かしいですね、検索避け(noindexでしたっけ)。

    昔、高2の頃に二次創作の小説サイトをやってたことがありましたが、公式や見たくない人の迷惑にならないように検索避けタグやパスワード機能を入れることは心がけてました。
    成人してからはリアル優先になってサイトを閉じてしまいましたが、自分にとってあの頃のネットは評価とか気にせず、好きなキャラの「幸せな話が書きたいな」が自然に出来て楽しかったです。

    正直、こそっとやる二次創作をなんでツイッターやピクシブという開いた世界で堂々とやれるのか、昔から不思議でした。
    勿論、こういったSNSの交流をすることで「貴方の書いたもの、面白かったよ」などと言ってくれる方も少数ながらいるかも知れません。

    でも、ネットによるスマイリーさんへの誹謗中傷事件や誹謗中傷で自殺されてしまった木村花さんの事件、それでも際限なく悪化していく今のネット社会を見てしまった自分は、SNSでの交流なんか絶対できないし、個人サイトをもう一回立ち上げてまで創作をやろうと思えなくなってしまいました(こんなものを出すな!と怒鳴られるかもしれないと思うと怖くて)。

    だから、寂しい生き方かもしれませんが、「無責任な意見など気にせず、自分が書いてて楽しいと思えるものを書く」という考え方に立ち返って、今は紙のノートに手書きで小説を書くようになりました。

  2. ヒロコ1号 より:

    >太古の雪さん
    はじめまして。それです。noindexのやつです。
    確かに昔は、二次創作は隠れてやるものだと言われていましたが、今は二次創作のガイドラインを出す公式もありますし、絶対に隠れなければいけない感じではない気がします。

    たまに、私と同年代と思われる人が、今のオープンすぎる状況に苦言を呈しているのを見かけることがあります。でも私は、もうそれは言っても仕方が無いんじゃないかなと冷めた目で見ています。気持ちはとても分かるのですが、よく考えたら、私が初めて個人サイトを作った時からもう二十年以上は経っているのです。オタク界隈の空気も常識も変化しています。

    今のネットは、誰でも気軽に発信ができますが、本当は、嫌なことがあった時に適切に対処できない人は使わないほうがいいと思います。ネットで発信するのって、楽しいこともたくさんあるけど、同じくらいリスクもありますよね。でも、何も考えずにSNSを使う創作者は、自分が攻撃される可能性もあることは想定せず、褒めてもらえるとだけ思って手を出します。

    交流は、楽しい部分とつらい部分が両方あるものなので、つらい部分をどうしても味わいたくないなら、無理に飛び込まないほうがいいです。自分の好きなものを守るために、ネットを使わない創作活動を選んだのなら、それでいいと思います。

  3. つきん より:

    こんばんは。検索よけは個人サイト持った今でもデフォルトでついている機能があるのでそれを用いてサイト内にもSNSシェアも禁止としています。X(旧twitter)やっていた時もあくまで好きで描いているものなので作品名やタグは使わないように、というのが結構年代もばらけていたのですがその時のコミュニティの決まり事みたいだったのでそうした意味では自分も助かっていました。
    不特定多数の人が拡散出来る場所は絵が上手い方が無断転載ばかりされて勝手にグッズも作られて心も折れそうになっているのを見ると辛かったですね。何というか楽して盗んでいいね欲しさやお金儲けしようとしている層がわらわらいるという場所でもあったというか。そうした意味でも離れて良かったと思っています。
    今は余計なノイズもなく、情報の探し方もXに頼らなくてもやっていけるのだと自分なりの方法も見つけて。
    あと自分で描いたものは描いたなりに作品への愛できちんと手元で管理して好きだった気持ちを形にして残しておければいいかなとのんびりとやっていっています。今の方がきちんと作品ひとつひとつに自分なりに向き合えている感じもします。pixivは詳しくないのですが検索で引っかかるのはやっかいさがありますね…。

  4. ヒロコ1号 より:

    >つきんさん
    こんばんは。旧ツイッターもピクシブも、登場したばかりの頃は、作品が検索に引っかかるという理由で反対する人もいたのですが、時代の流れに負けてしまいました。
    私も、リアルタイムで評価が増えていく気持ち良さにハマってしまったのと、自分のジャンルはあまり厳しくないから大丈夫だろうという気の緩みもあり、数年間使っていました。

    ですが、退会して個人サイトに戻ったあとは、自分の作品に丁寧に向き合う気持ちをちゃんと思い出しました。まさに「悪い夢から覚めた」とか「呪いが解けた」という感じでした。
    私みたいに、今はSNSを嫌っている人間も、最初はハマっていた時期もあったわけで、そりゃ目が覚めない人だっているだろうなと思います。

    純粋に好きで活動しているオタクしかいない場所なら、上手い人は褒められるか妬まれるかだけで済むのですが、旧ツイッターによって、お金やいいねのために人の作品を平気で盗む人達が土足で踏み込んできました。私はそういうことが本格的に蔓延する前に離れましたが、その後の話を聞けば聞くほど「引退しておいて良かった」と思ってしまうのは悲しいですね。