同人活動の思い出/同人誌の装丁の話

漫画同人誌と言えばB5サイズ!クリアPPカラー表紙!本文はコミック紙か上質紙にスミ刷り!
…というのが一般的だとずっと思っていましたが、現在の私は同人を引退して何年経つんだよという状態なので、もしかしたら今は違うのかもしれないと自信が無くなってきました。

そもそも今の時代は、オフ本に力を入れている人自体が減っているのでは?とか、女性向ジャンルでも電子書籍がポピュラーになっていたりする?とか、上手い人は本を作るよりも支援サイトのほうが稼げるのでは?とか思ったりするのですが、同人から離れて長く経つので実態が分かりません。

そんなわけで、私もそろそろ同人活動について語るのは無理がある感じになってきましたが、今回は私が現役だった頃の同人誌の装丁の話をします。

私が未成年の頃は、ツルツルのフルカラー表紙は大手しかやってはいけないと思っていました。
実際はそんなことは無いのですが、当時はフルカラー印刷自体が贅沢なものでしたので、単純に金銭的な問題で少部数のサークルは手が出しにくかったというのがありました。

大昔の大手さんの本の中には、漫画のストーリーの区切りごとに紙とインクの色を変えて刷っているものや、表紙がハードカバーのものもあったりして、上乗せされた印刷代がヤバそうでした。
だけど時代が進むと、大手さんでもシンプルな装丁の本が多くなっていったように思います。

結局、シンプルな装丁のほうが、作る側も悩まなくていいし、買う側も扱いに気を使わなくていいという考えもあります。装丁にあまり興味が無い人は、いろいろ考えるのが面倒だから基本セットで良いと言っていて、いつも「B5!クリアPP!普通のやつ!」という感じでした。

私は、シンプルな装丁も凝った装丁も両方やったことがあります。
いろいろやっていくうちに、多色刷り原稿のほうがフルカラー原稿よりも手間がかかることが分かったり、切り抜き加工やレース加工は買う人からは「可愛い!」と好評だったけど、落ち着いて考えたら本としては開きにくいと気付いたり、勉強になることが多かったです。

印刷会社の紙見本や加工見本を見ていると変わった装丁をやりたくなりましたが、私にはその紙や加工を活かすセンスというものが無いので、せっかく珍しい紙を使ったり豪華な加工をしても、出来上がった本は何ともビミョーなデザインになってしまっていました。

でもまあ、見本を眺めて選んでいる時は楽しかったからいいかと納得していましたが、装丁のセンスが良い本を見るととても感動したものです。内容を見てもらうだけならオンで良いし、オン専でも差し支えは無いのですが、紙の本には紙の本の楽しさが確かにありました。

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コメント

  1. もこもこ より:

    ヒロコさんこんにちは。最近、管理人さんの体調不良でコメントの受付を停止しているとの注意書きを見て驚きました…心配しておりました。
    記事の内容と関係無いところで失礼しました。この場を借りて書き込ませていただきます。
    ちなみに紙の同人誌を作るのは私の夢です!´`*

  2. ヒロコ1号 より:

    >もこもこさん
    こんにちは。死ぬかと思いましたが何とか無事でした。子供の頃から健康には自信があったのですが、年齢を考えると、今後は若い頃と同じノリで行動してはダメだと理解しました。
    紙の同人誌は、作ってみると楽しいので、ぜひ挑戦してみてください。最近は、印刷会社のホームページを見ても、昔よりも親切に説明してくれているなあと感じます。