オタクの雑談

2次元キャラの年齢を追い越す時に思うことを語ってみた

突然ですが、先月(2021年4月)に、私は45歳の誕生日を迎えました。

ある程度年齢を重ねているオタクにならご理解いただけるかと思いますが、自分の推しキャラの年齢を追い越してしまう時って、なんだか切ない気分になりませんか?
私は、10代の頃まではそんなことは無かったのですが、成人後はヤバかったです。

私が小学生の頃は「奇面組」や「うる星やつら」などを見ていましたが、当時は制服を着ている高校生のキャラ達が、ものすごく大人なお兄さんやお姉さんに見えたものです。
成人するとまた心境が変わって「学生さんは良いですな~」などとババアぶったことを言うようになりましたが、まだこの段階ではババアエアプと言えるでしょう。

真のババアになりつつある現在、高校生のキャラなんて、もう自分の子供みたいな年齢です。
このままいけば孫の年齢になるのも、そう遠い未来ではありません。
そんなキャラ達のエロ二次創作を見るのが正直キツくなってきた…と賢者タイムに入り、違和感が萌えに勝るようになってしまったことも、私の同人引退のきっかけのひとつでした。

基本的に2次元のキャラは、現実の私達と同じように歳を取ることはありません。
作者が未来の姿を描くことはあっても、それは私達と一緒に死ぬまで歳を取るのとは違って、あくまで現実の時間からは切り離された「そのキャラがその年齢になった世界の話」です。

出会った(ハマった)当時は自分より年齢が上だったキャラも、いつのまにか、あっという間に追い越してしまっています。自分が歳を取るごとにキャラ解釈も変わっていきます。
子供の頃はアラサーのキャラを年寄り扱いしていましたが、今は若いと思っています。昔は大人っぽいと思っていた高校生のキャラも、今は「未成年じゃねーか!」とツッコんでしまいます。

キャラのほうは何も変わっていないのに、自分のほうはどんどん変わっていきます。
私は朽ちていっても、これまでハマってきたキャラ達はずっとそのままです。
寂しさも感じますが、そこが2次元のすごい所ではないかとも思います。もしも私が若いうちにオタクを「卒業」していたなら、こういう気持ちを味わうことは無かったかもしれません。

コメント

  1. もこもこ より:

    遅れましたが、ヒロコさん45歳のお誕生日おめでとうございます。
    過去に色々と(主にツイッター関連で)お辛い思いをされたようですから、これから先はずっとお元気でいらしてほしいなと思います。

    10代の頃までは2次元キャラの年齢を追い越してしまうことに切ない気分を感じることは無かったと書いてありましたが、私は今年度(早生まれで)成人する年齢になるのですがすでに切なさを感じてます…
    いったいどうしたらいいのやら…(苦笑)

    >>みなさんが2次元に魅せられたきっかけは何ですか?
    とあったので書いてみます。名前を出してしまいます、ご迷惑に感じたらすみません。コメント非表示にしてもらっても構いません。では失礼します。
    小学生の頃に初音ミクのCMを見た事がきっかけでした。初めて初音ミクを見て可愛いと思い、オタクとネットの世界にハマっていきました。アニメに魅せられたのはまどマギがきっかけでした。ゲームも大好きです。(ニーアの2Bは私の嫁!)一応書きますが私は女性です…
    私のオタク歴は小学校の頃からですね。

    お誕生日おめでとうございました。このご時世もありますから、健康にはくれぐれもお気をつけてください。失礼しました。

  2. ヒロコ1号 より:

    >もこもこさん
    こんにちは、ありがとうございます。同人自体の思い出は良いことも悪いこともあって、今はどれも貴重な経験だったと思っていますが、ツイッターは本当に黒歴史でした。ですがそのツイッターの思い出も、このブログで記事を書いて、同じ経験をした人の役に立てたのなら、これも結果オーライです。結局、無駄な経験などひとつも無かったということですね。

    私も女性ですしBLにもハマっていましたが、可愛い女の子キャラも好きです。
    4~5歳の時に魔法少女モノにハマったのが最初だった記憶があります。
    自分が変身したいというのではなく、美少女を愛でる方向でハマっていました。

    初音ミクは「メルト」や「教えて!!魔法のLyric」などの曲が好きでよく聴いていました。
    まどマギもすごくハマりました。でも、もこもこさんの年齢で切なくなっていたら、これから本当に大変かもしれませんね(・∀・)それでも、この先何年経っても、好きなものを好きになった時の感動は忘れずにいて欲しいと思います。

  3. 引退した者です より:

    ヒロコ1号さん、こんにちは。
    昨年末に同人活動を引退した者です。再びコメント失礼いたします。
    今は喪失感が本当につらくて、生きた心地がしないのですが、この気持ちはヒロコ1号さんも通った道だと思うと、心の支えになっています。ヒロコ1号さんは当時お一人で苦しまれたのだから、私には今、こちらのブログがあって幸運だったと感謝しています。

    以前のコメントにも書いたのですが、私は「自分がなぜ楽しめなくなったのか?」を知りたいと思っています。今回の記事で、その理由のひとつが明らかになったと感じ、とても興味深く読みました。

    私は20歳頃、子供向けアニメにハマっていたため、推しキャラは10歳でした。それでも元気にBLやエロ二次創作を楽しんでいて、年齢を壁とは感じていなかったので、30代になっても40代になっても何も変わらないと思っていました。

    その後アラフォーで引退するまで、最も多く活動していたのは乙女ゲームジャンルでした。「キャラのほうは何も変わっていないのに、自分のほうはどんどん変わっていく」
    という感覚を少しずつ感じるようになりました。
    乙女ゲーは基本「カッコイイ男性キャラに恋をする」という性質のものなので、自分の変化は「恋愛観」が変わっていく過程でもあったのだと思います。(私は二次元オタクなので「恋愛観」というのは、ほぼ「萌え観」と同じ意味です)

    ごく若い頃は、ヒロイン名を好きな名前に変更して、夢作品的な楽しみ方をしていました。男性キャラに恋愛感情を抱いていたので、ヒロインに嫉妬することもありました。推しのイラストやグッズ・キャラソンが神々しく、まぶしい気持ちで楽しんでいました。

    少し年齢が上がると、ヒロインと男性キャラの恋愛を「愛でる」ようになりました。ヒロインに嫉妬することがなくなり、一人のキャラとして愛するようになりました。キャラの関係性を客観的に見るようになったので、二次創作の面ではこの時期が一番、まとまりのある話が描けていたのではないかと思います。

    30代半ばになった頃、キャラへの恋愛感情は「懐かしい同級生への親愛の情」のようなものに変わっていきました。乙女ゲーで出会った推しが15歳~20歳くらいだったので「未成年」とか「学生さん」という認識になり、萌え以前に、彼らへの年齢的な配慮が気になるようになりました。
    それはもはや「萌え」ではなかったのかもしれないけど、見守るような穏やかな愛情を抱くようになり、その気持ちは今でも持ち続けています。

    そしてアラフォーになり、長年追い続けてきた作品に、新作が出ました。それは前作の続きではなく、キャラや舞台が完全に刷新された新シリーズでした。プレイしてみたのですが、全く萌えを感じることができず、愕然としました。
    キャラのほとんどは10代ですから、自分の子供みたいな年齢の少年達に新たなときめきを感じることに無理があったし、ましてエロ二次創作なんて、見るのも描くのもキツすぎました。私の引退理由はこれだけではありませんが、大きな要因のひとつだったと思います。

    「これまでハマってきた愛しいキャラ達はずっとそのまま」・・・そう考えると、心が和みます。
    私は同人活動の引退と共に、オタク活動も引退したので、もう新たな情報を追うことはないのですが、今まで愛したキャラ達の言葉や生き様は、色あせることなく心に残っています。
    2次元キャラは元々、直接会うことも触れることもできないものなので、会えなくても姿が見えなくても、ファンにとってその尊さが変わることはないのかもしれませんね。

  4. ヒロコ1号 より:

    >引退した者ですさん
    こんにちは。長く熱心に同人活動していた人ほど、引退直後は苦しいと思います。
    まあこれも、自分が引退することになったからこそ、その苦しさが理解できたのですが。
    引退するまでは、本当にいつまでもこのまま萌えていられると思っていました。喪失感は長い時間をかけて和らげていくしかありませんが、いつかはラクになれる時が来るはずです。

    私も乙女ゲームジャンルで活動していたことがあります。でも夢作品的な楽しみ方をしたことは一度も無くて、男性キャラとヒロインのカップリングも客観的な視点で愛でていました。
    これは私の年齢によって変化することは無かったのですが、乙女ゲームジャンルには夢好きな人も多かったので、その辺の思い出はまた機会があれば語りたいと思っています。

    二次創作に手を出すほど夢中になっていた状態から、普通に穏やかに好きなだけの状態になってしまうと、もう同人は続けられなくなります。これは同じ「好き」という気持ちに変わりは無いはずなのですが、熱量の次元がガチで違うのですよね。
    萌えまくって二次創作を作り続けるなんて、かなりの情熱が無ければできません。

    キャラは変わっていないのに、自分の見方が変わっていってしまうというのも、ある程度年を取ってから気付くことですが、気付いてしまうとかなり切なくなります。
    でも、その変わらないところこそが、2次元キャラの尊さだと思います。
    自分が同人をやめてもオタクをやめても、推しは画面の中で永遠に色あせないのです。

  5. Crispy より:

    こんばんは。

    自分は二次元の経験値がヒロコさんと比べて圧倒的に少ないので、記事中にあったような感情を抱いた経験はあまりないのですが(でもよく理解できる感覚ではあります)、昨年10年以上ぶりくらいに奇面組の単行本を読んで、キャラの年齢に関して少し違った感情が湧きました。

    奇面組って、主要キャラには公式で生年が設定されているじゃないですか(単行本の「奇面組キャラクター名鑑」より)。
    久々に読み返して唯ちゃんが昭和41年生まれというのを目の当たりにした時、なんだか級友に会ったような懐かしい感慨が巡ってきました。
    上記で引退した者ですさんがおっしゃっている「懐かしい同級生への親愛の情」というのにかなり近いのですが、正確には同級生ではなく、奇面組をリアルタイムに読んでいた時代の彼ら、つまり年上の高校生のお兄さんお姉さんを見るような目線が、今でもぼんやりと残っていることに気づきました。
    それはなんていうか、生年が設定されているためなのか、「キャラの年齢を追い越した」というより、自分と同じようにキャラも並行して歳を重ねているような感覚で、単行本にある数々のエピソードは、彼らの長い人生のほんの一部分を切り取って収録したもの、そんな感じがしました。

    なんかヒロコさんの記事とは全然違う感想ですいません。
    でもこの感覚は、「奇面組だから」ってのもあると思います。

    そう思えたのは、奇面組のキャラが歳を取ることに対して寛容な設定だったことと、昨年初めて様々な奇面組の二次創作を見るにあたり、「その後」の彼らを描いたものが少なからずあったため、その影響でそんな感覚に浸れたのかな、とも思っています。
    自分は同人活動とは無縁の人生でしたが、二次創作の楽しさがちょっとわかった瞬間でした。

    唯ちゃんは現実世界に照らし合わせると今年で55歳。
    もう立派なおばちゃんですけど、でも唯ちゃんは50代になってもめっちゃかわいらしいおばちゃんになってそうだよなーなどと妄想するのはちょっと楽しかったです。

  6. ヒロコ1号 より:

    >Crispyさん
    こんばんは。そうそう、奇面組のキャラには公式で生年が設定されているから、そういった部分がぼかされている作品とは、また違った感じなのですよね。
    私は昭和51年生まれで、唯ちゃんは10歳上かと考えるととても感慨深いですが、確かに唯ちゃんはおばちゃんになっても可愛いはずです。

    これは新沢先生が、奇面組の世界においてキャラが歳を取らない「サザエさん時空」を採用することに違和感を覚えて、キャラにきちんと歳を取らせたことが原因ですが、個人的には連載が続く限りずっと同じ歳でもいいのにと、私は思っていました。奇面組が高校卒業する年になっても連載を続けないといけなくなった時に、これで苦労することになったわけですし。

    ただ実際に、奇面組キャラは1年ごとに歳を取って話が進んでいたから、もしサザエさん時空だったらどんな感じになっていたかと想像するのは意外と難しいです。おそらく、キャラの生年が設定されていなくても、二次創作では「その後」を描く人が多くいたと思いますが、生年が設定されていたからこそ思い浮かぶネタもあるかもしれませんね。

    現実世界に照らし合わせて、今は何歳か~と妄想するのも楽しいです。それでも、自分が死ぬ時に一緒に亡くなってはくれないだろうなとは思うので、やはり近くて遠い存在です。

  7. 匿名 より:

    10年前に白髪のおばさんがコミケに並んでるを見かけた
    かなり浮いてたけどそこも受け入れてくれる文化はコミケだけだと思ったから懐の深さに感動したのを覚えています
    いまやネット社会年齢なんて関係ない
    リモートでネットに作品アップして好きに商売できるから死ぬまで趣味を楽しんでほしいと勝手ながら思います

  8. ヒロコ1号 より:

    >匿名さん
    コミケは歴史も長いですし、他の同人イベントと比べても懐が深い感じがしますね。
    それに加えて今はネットもありますし、活動するにはとても便利で良い時代ですが、私自身の情熱が無くなって同人引退という結果になったことは残念です。
    だからこそ、歳を取ってもオタ活や同人を続ける人を応援したいと思っています。

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