同人活動の思い出

同人活動の思い出/新たなジャンルの布教に乗ったり乗らなかったりした思い出

ジャンルの布教については、マイナーだから人を増やしたくて布教することもあれば、マイナーではないけどさらに増えて欲しくて布教することもあると思います。私自身は、無理に数を増やす必要は無いと考えていたので、布教されたことはあっても、したことはありませんでした。

そもそも同人ジャンルの布教というのは、そんなに成功率が高いものではありません。
特に、複数ジャンルの掛け持ちはしないタイプの人だと、今ハマっているものがある間は他のものを見ている余裕は無いので、そういう人に他のものを勧めても望みは薄いです。

私も掛け持ちはしないほうでしたので、いきなり他の作品を勧められても、あまり深入りする気にはなれませんでした。ですが、一度だけ絶妙なタイミングで布教されて乗ったことがあります。

とあるジャンルで数年間活動して、そろそろ作品を作るペースも落ち着いてきた頃のことです。
知人と食事をしていたら「ヒロコさん、このゲームやってみない?」と、とあるゲームを勧められました。現ジャンルにハマりたての頃ならスルーしていたと思いますが、その時の私は現ジャンルへの熱が冷めかけていたので、話を聞いてみることにしました。

知人はそのゲームの面白い小ネタやキャラの魅力について語り「ヒロコさんだったら、A(人気上位のキャラ)が好みだと思うから、A受けに行こうよ」と、ダイレクトマーケティングを仕掛けてきました。私が興味を持ちそうなポイントを的確に紹介してくる見事なセールストークでした。

そんな知人の話を聞いて乗り気になった私は、早速そのゲームのソフトを買ってプレイし、そのままハマってジャンル移動することになりました。
相手からの布教が成功したパターンは、私の長い同人生活の中でもこの一件だけでしたが、この出来事のおかげで、布教が成功する確率もゼロではないと分かりました。

ただ、キャラに関しては、確かにAも良かったのですが、ストーリーを追ううちにAよりマイナーなBとCにハマってしまい、知人は「なんでB×Cなんかに行ったの!?」と狼狽していました。
でも私の作品を見て、B×Cのどこにハマったかは納得してくれました。

…あれ?これ厳密には「布教が成功した」とは言えないのでは?(´・ω・`)

かなり付き合いが長くて私の好みもよく分かっていたはずの知人が、すばらしく良いタイミングで丁寧に布教しても、完全に思い通りの結果にはならなかったわけです。
他人に何かを布教することがどれだけ難しいかが、よく分かる思い出です。

だけど、それだけ難しいにもかかわらず、本気で私を特定のジャンルにハメようと布教してきた人達は、みんな愛が深くて粘り強かったです。私にもその愛の深さは伝わっていたので、勧められたジャンルで継続して活動するのは難しくても、原作を見てネタを思いつけば一度だけ作品を描いたり、アンソロのゲストを引き受けたりしたこともありました。

一方で、具体的な行動もせず、自分で作品作りを頑張るわけでもなく「○○増えろ」と呟いているだけの人達もいます。そういう人達は本気で増やす気も無ければ呟いた内容も次の日には忘れていますので、見かけても真面目に相手をしなくて良いですよとアドバイスしたいです。

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