狩野英孝さんの「魔法少女まどか☆マギカ」副音声コメンタリーが面白いと聞いて、私もちょっと見てみました。まどマギ自体はリアルタイム放送時に全シーン記憶するほど何度も見ていたので、アニメの内容は全部知っています。副音声コメンタリーも面白いです。
ところで、私の感覚ではずっと「まどマギは奇面組よりも新しいから最近の作品だよね!」と思っていたのですが、冷静に考えたら2011年放送か…もう15年経っている…だと?
ああ、そうね…私が同人やオタ活を引退してから10年経っているわけだし…
年寄りの時間感覚は本当にこんな感じなので、若い人は驚いてしまうかもしれませんね。
ともかく、考察も二次創作も既に大量に出回っている作品なので、アニメを全部きちんと見たことは無くても、マミったところや「あたしって、ほんとバカ」のところなどは、ネットで見かけて知っている人も多いと思います。だから物語に関しては、今更私が言うことは無いです。
でも放送当時、私より年上の知人が「え、ソウルジェムめっちゃ便利だろ!歳のせいでガタが来ている身体も修復できるんでしょ?」と真面目な様子で言っていたのは、とても印象的でした。
当時の私は35歳でしたが彼女の気持ちは理解できたし、今ならもっと激しく同意します。
今の私は四十肩デビューも、帯状疱疹デビューも、老眼デビューも済ませています。
最近は尿路結石で地獄を見ました。何だこの身体!魂を別の場所に移せるなら移したい!
人間はもうやめてもいいです。むしろ人間の身体であるせいで呪いを振りまきそうです。
ソウルジェムをウッカリどこかに忘れて百メートル以上離れたら終わりという意見もあるけど、それだって病気とかで長く苦しむよりずっとラクな最期です。私も苦しまずに意識を失いたい!
まどマギの作中で、ほむらちゃんが自分の視力を治すシーンを見た時に「えっ!?それができるんだったら…!」と、目を輝かせた近視や乱視や老眼の人もいたはずです。私もその一人です。
ソウルジェムの仕組みに絶望するどころか、あれこそが奇跡で魔法で希望だろと思います。
キュゥべえは、第二次性徴期ではなく更年期の少女(?)に全部きちんと説明した上で契約を持ちかけてくれれば、腹を括ってくれる人は結構いそうですし、もし真実を隠していたとしても、バレた時に文句を言う人も少ないのではないでしょうか?
ただ、更年期の少女(?)は何を願っても「思い通りにならなかった時のことも考えておこう」と心に保険をかけるので、願いに対する純粋な感情エネルギーは足りないかもしれません。
魔女になる時も、本気の絶望じゃなくて「ああ、ここまでか~まあ、自業自得だからね!」というノリなので、感情エネルギーが全然回収できなくてクソの役にも立たないんですね分かります。
放送当時、私と同年代か年上の人とまどマギの話をした時は「まず治療跡だらけの歯を全部キレイにして、あと腰と膝と…」とか「目当てはソウルジェム、願いごとはオマケみたいなもん」とか、笑って話していたけど、みんな目はマジでした。
結論:インキュベーターの魔法少女システム、オバサン達に知られるとマズイ(・ω・)
感情を利用するのなら、人間すべてを対象にすればいいのでは?という意見もあるけど、やはり最高に効率が良いのは中学生くらいの子です。自分が中学生だった頃を思い出してみると、めちゃくちゃ腑に落ちます。キュゥべえは本当に効率重視ですね。
こんな感じで、キュゥべえ的に「利用価値の無い個体」である私はアホな事を言っていますが、まどマギは本当に良い作品です。脚本の整合性にうるさくて、少しでも話に変なところがあると感じたら減点しがちな私でも、とても美しい物語だなと感動しました。
だから、あの作品のグロい部分だけを取り上げてネタにする人はあまり好きではなかったです。
でも、まどマギが当時あそこまでブームになったのは「可愛い絵で残酷な展開」というインパクトのおかげも大きいかもしれないから、そこは仕方がないのかな…制作側は、とにかく売れたほうが良いだろうし…と、一視聴者の私が勝手に公式の考えを想像してしまうのは悪いクセですね。