作業通話アプリのmocri(もくり)が、2024年3月22日にサービス終了しました。
私は2016年に同人を引退しているため、もくりを使ったことはありません。
私が同人をしていた頃は、もくりはまだ存在していなくて、通話をする時はスカイプがよく使われていました。スカイプで作業通話をすることを「さぎょいぷ」と言っていましたが、もくりが登場してからは、この言葉も廃れていったのではないかと思います。
ところで、この通話アプリというのも、大昔と比べるととんでもない進化です。
ネットが無かった時代のオタクなんて、リアルの周囲に仲間がいなければ(実際いない確率が非常に高かったです)本当に死ぬほど孤独だったんですよ。
私は家族の理解もあったし、オタクという理由でいじめられたことも無かったのでまだ良いほうでしたが、もしそうではなかったらと思うとゾッとします。同じジャンルにハマっている人が近くにいなくて、本当にしたい話はできなくて、ネットが登場したらそりゃ暴走もするわという感じです。
私の同人初心者時代のやらかしは、この飢えの反動によるものがほとんどでした。
ネットのおかげで遠方の人とも交流ができる時代になっても、通話アプリが登場する以前は、普段会えない同ジャンルの人達と直接話そうと思ったらオフ会をするしかありませんでした。
イベントがある時だけ必死に遠征して、やっと会えるのです。
本当に親しくなれば電話番号を交換して、料金的に大丈夫なら長電話をしたこともあったけど、それはやはり限られた相手としかできませんでした。通話アプリならもっと気軽に、普段あまり絡まない人とも話せたりして、一夜限りの萌え語りで盛り上がったりもしました。
私の通話アプリの思い出は楽しいものばかりでしたが、人によっては「相手が小さい子供と一緒にいて同人の話がしづらかった」とか「相手がお酒を飲んでいて変な絡み方をしてきた」ということもあったようです。私は幸運にも、そういう経験はありませんでした。
私が昔仲良くしていた人の中には、小さい子供がいる人もお酒好きの人もいましたが、そういう場で周囲に迷惑をかける人はいなかったので、ジャンルによって民度もさまざまだなと驚きました。
私はそれなりに経験豊富なつもりでしたが、案外そうでもないのかもしれません。