同人活動の思い出

同人活動の思い出/目標を持って同人活動することについて

同人活動をしている人達の中には、普通に楽しむ以外にも何か目標を持っている人もいるのではないかと思います。例えば「大手になりたい」とか「お金を稼ぎたい」とか「同人活動を商業デビューの足がかりにしたい」とか、そういうものです。

昔、同カプで交流していた人達の中に、わりとハッキリと「いつか壁サークルになりたい」と言っていた人がいました。彼女は自分の目標を達成するために、絵の練習を毎日頑張っていました。

宣伝やセルフプロデュースはもともと上手い人で、漫画の内容ももともと面白かったです。
そこからさらに絵の練習をして画力が上がってきた頃に、当時流行し始めたジャンルのスタートダッシュに乗って、彼女は見事に壁サークルになりました。

当時の私はイナゴというものが嫌いだったはずなのですが、彼女の行動は何故か不快だと思いませんでした。実際に絵を上達させて、これから流行するジャンルを正しく見極めて完璧なタイミングで移動した彼女の手腕に感動していました。あそこまで有言実行だと逆に気持ちが良かったです。

今思えば、私はイナゴが嫌いというよりも、流行しそうなジャンルを探してキョロキョロしているくせに上手くやれなくて失敗している人が嫌いだったのかもしれません。きちんと結果を出しているイナゴはアリだったのかもしれません。同人を引退して十年経ってこんなことに気が付くとは…

で、彼女が躍進している間、私はどうしていたかと言いますと「はぇー(・∀・)」と眺めていただけです。いやお前は頑張らないのかよ!!!と、ツッコミ必至の状態でした。

私も、もし「大手になりたい」とか「お金を稼ぎたい」という考えがあったら、今の画力のままではダメなので死ぬ気で練習する必要があったと思いますが、私が考えていたことは「私の推しカプ解釈に同意してくれる人がいたら嬉しい&同ジャンル同カプの話ができる相手が欲しい」でした。

SNS疲れで交流をやめた後は「同ジャンル同カプの話ができる相手が欲しい」という部分は無くなってしまいましたが「私の推しカプ解釈に同意してくれる人がいたら嬉しい」というささやかな願いはずっと変わらないまま、二次創作を公開し続けていました。

そして、その願いは今の画力のままでも充分に叶えることができました。
私はそれに満足して、大手でもなければ儲かってもいないのに二十三年間活動しました。
野心がある人がいる一方で、私と同じような人も結構いると思っています。

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