同人活動の思い出/一期一会の交流の思い出

同人活動で交流をする時は、基本的には「いつも仲良くしている人達」がいて、ネット上でもオフイベントに行っても、その人達と話すことが多かったです。
でもたまに、いつものメンバーとは違う人と、一度だけ楽しく話せたこともあります。

大昔、私の個人サイトの日記に、当時ハマっていた作品の舞台を見に行くと書いたところ、その後すぐに「ずっとサイトを見ている者です。今度の舞台、一緒に行きませんか?」とメールをくれた人がいました。まだSNSが無かった時代の話です。

メールをくれた人は二次創作をしている人ではなく、ROM専の人でした。
令和時代の感覚だと、その話に軽々しく乗るのは危険では?と考えるのでしょうが、大昔の私は交流が好きで、その時は他の人との約束も無かったため「いいですよ!」とOKしました。

それで、その人と会うことになりましたが、その人はとても良い人でした。
一緒に劇場へ行く時と帰る時にずっと話していたのですが、舞台の感想も話し合いましたし、私の二次創作の感想も言ってくれましたし、活動ジャンル以外でも好きな作品が被っていたので、その話でも盛り上がりました。短い時間でしたが、とても楽しかったです。

SNSが無かった時代は、基本的に個人サイトを持っている創作者同士でないと交流するのは難しかったため、ROM専の人が話しかけてくれて楽しく過ごせたのは、とても貴重な体験です。
その人と会って話したのはその時だけでしたが、私の中でとても良い思い出になっています。
ただ、今振り返ると、その人が悪い人ではなくて幸運だったとも思います。

若い頃の私は、本気で「自分と同じ趣味の人に悪い人はいない!オタクはみんな仲間だ!」と考えていました。長く同人活動を続けるうちに、その気持ちが裏切られる出来事も起こるわけですが、それでも子供の頃にこうだと思い込んだことは、なかなか自分の中から消えないものです。

だから今も、昔のように簡単に人を信用することはできなくなっても、心の底には当時と同じ気持ちがまだ残っているかもしれません。消えかけてはいるけど、消えてはいない感じです。
SNSで疲れ果てていた時は、そんな気持ちも忘れていましたが、最近やっと思い出しました。

でも、同人を引退した今の私は、果たしてオタクと言えるのか?と考えると、そろそろ自信が無くなってきていますし、今一番興味があることはオタ活ではなく終活だし…というわけで、オタクはみんな仲間だとしても、その輪の中に自分はもういないと思うと、何とも残念な話です。

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