同人引退後の持ち物の整理について語ってみた

私は同人をやめたあと、オタク関係の持ち物もそれ以外の物も大量に売り払いました。
現在の私の部屋にはオタクグッズはほぼ見当たらず、他の物も最小限しかありません。
ですが同人をやっていた頃も、今ほどではなかったけど充分キレイに片付いていました。

中学1年までは標準的な「あまり片付いていない子供部屋」で過ごしていましたが、中学2年でいきなり整理整頓に目覚めて、部屋を美しくすることに快感を覚えるようになりました。
中2でなぜそんなことに目覚めてしまったのかは、いまだに謎のままです。

私は漫画やアニメグッズもたくさん持っていましたが、それらのほとんどはクローゼットの中など日の当たらない場所に保管していて、見える所に飾るのはごく一部の物だけでした。物が多いなりに美しく収納することを心掛けていましたが、同人をやめてからは物自体が減っています。

とりあえずこのブログを書いている現在の自室はこんな感じです。

ただでさえオタクアイテム以外の持ち物は少なかった人間が、同人をやめてオタクアイテムへの執着も薄れてしまうと、こんな部屋になりますよという一例です。

できるだけ「捨てる」のではなく「売る」方向で処分しようとしたので、さまざまな買取サービスに詳しくなりました。オタクアイテムもそれ以外の物も、売れるものは売りました。
その結果、数十万円ほどのお金が返ってきました(なお買った時の値段)

基本的に、あとから買い直しが可能なもの(普通に市販されているもの)は、気軽に処分していいと思います。一度手放して、またどうしても欲しくなったら、もう一度買えばいいのです。

今は、本もレアなもの以外はほとんど電子書籍で買えますし、音楽も映像もゲームもダウンロードで買えます。なので、本やソフトを売ったあとでまた欲しくなっても、電子で買い直せばいいと判断して売り払いました。でもそうすると「一度手放したけどまた買い直したい」と思うほどのものなんてほぼ無いことに気付いてしまいます。これに気付くと片付けは加速していきます。

買い直しが不可能なレアグッズや思い出の品も、厳選したものだけを残して、あとは写真を撮ってから処分すれば、意外とそれで満足できました。手放せないのは物そのものではなく、それにまつわる思い出だと考えると「写真を撮って処分する」のは有効な方法だと感じました。

卒業アルバムなども、データ化してくれる業者さんに依頼して、私の幼稚園から大学までのアルバムがすべてデジタルで見られるようになったので、現物は処分しました。

こう書くと、わりと簡単に片付けが完了したように見えるかもしれませんが、実際は今の状態になるまでに2~3年はかかっています。最初は未練があって残していたけど、結局その後ずっと触りもしなくて、もういいかと吹っ切って処分した物もありました。

それに、物を分類して、買取の申込みをして、梱包して送るのを何度もくり返す作業は、かなりの根性が必要です。ゴミとして捨てるだけならラクですが、それは嫌だったので頑張りました。

ミニマリストと言われる人達も、何も考えずに物を処分しているわけではなく「本当にこれが必要な物か?」と何度も真剣に考え、処分するのにも労力を使い、今の状態になったのだと思います。
物を処分することが目的なのではなく、本当に必要な物だけを残すという考えなのです。

でもやはり「オタク」と「ミニマリスト」は対極にあるものです。慎重に片付けたとは言え、こうして物を手放せるようになった時点で、結局は冷めてしまったのでしょうね。
それを寂しく感じる一方で、持ち物を減らすことで、私が死んでも家族が遺品整理で苦労しなくて済みそうなのは良いと思います。大昔に描いたエロ原稿も処分して、証拠隠滅も完了しました。

ついでに、死んだ時に運びやすいように、体重も10キロ減らしました。
というか、同人をやめたら時間が余りまくって、無心で運動していたら自然に減りました。
これは同人引退あるある…でしょうか?(・∀・)他の人のお話を伺いたいです。

正直、このブログの執筆が無ければ、パソコンも処分しても大丈夫そうです。
世の中にはスマホでブログを更新する猛者もいますが、私はパソコンが無いとやりにくいです。
なのでパソコンだけは、今はまだ手放せません。

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コメント

  1. はたけ より:

    こんばんわ。以前こちらのブログを拝見していたものです。当時同人活動やSNSに疲れていたときにヒロコ1号さんの記事を拝見して、いろいろと考えるきっかけになっていました。ありがとうございました。
    他の引退者の方はグッズ処分に対してはどう向き合っているのかな…と気になってウェブ検索していたところ、また偶然ヒットして、興味深く記事を読ませていただきました。

    断捨離を2〜3年かけてやっていたことや、他記事の話題ですがきれいになってきたあたりで二次BLに嫌悪感が湧きはじめたところなどが自分の経過とそっくりだったのでびっくりしました。
    自分もあんなに長い期間ハマっていたものに、こんなに短い期間で冷めるなんて、しかも嫌悪すら湧いてくるなんて思っていなかったので動揺しています。でも今のほうが周囲の解釈やらなんやらと戦っていた(?)時よりも大きい不安もなく、穏やかで落ち着いた心境でいます。
    以前は「気持ちの落差があることを楽しい」と思いこんでいたんだろうな…と今は思っています。(ちなみに断捨離中に体重も若干減りました…!)

    二次創作が好きということ自体を否定する気持ちは今もないのですが、私は、腐女子たちの行動に困っているLGBTの方のブログ記事なども読んで、余計に今の同人活動のありかたにげんなりしてしまっています。
    頻繁に諍いが起きたり、公式にオタクの解釈が影響してしまうことなど、オタクにはSNSを使うのは早すぎたな、「自分のこと」への想像力はあるけれど、「他人」に対しての想像力がない分、他者への配慮や気遣いが独りよがりになりがちなのだから、もっと仲間しか見えない狭い空間に閉じこもっているべきだったなあとやっぱりやめた今でも(今だからかもしれませんが)思ってしまいます。

  2. ヒロコ1号 より:

    >はたけさん
    こんばんは。オタクグッズの処分は、長年愛着を持って所持していたものだけに、いきなり全部手放すのは難しかったです。もうそのジャンルに冷めていても、すぐには割り切れませんでした。全部終わったあとで振り返れば「そんなに悩まないでもっと短期間で処分しても良かった」とも思うのですが、確かに他の引退者の方はどうしているのか気になります。

    あと、やはり体重は減りましたか!私の場合は、加齢と気力の衰えにより食欲がかなり落ちたのと、同人していた時間を運動に当てて断捨離でも身体を動かしたおかげだと思います。
    心は現役時代とは比べ物にならないほど穏やかですが、やはりどこか空虚でもあります。

    腐女子には、現実の同性愛とBLを別物と考えている人と混同している人がいますが、近年は後者の割合が増えているのかなという感じがします。私は「やおいはファンタジー」と唱えていた世代なので、リアルのLGBTの方に迷惑をかけるような腐女子は信じられません。

    私も、受け入れられる二次創作の範囲は狭まりましたが、二次創作自体は面白いものもあるし完全に嫌いになることは無いと思います。でも、はたけさんの仰るように、オタクは「仲間しか見えない狭い空間に閉じこもっているべきだった」というのは心底同意します。
    SNSが登場してからは本当に、ヘタに表に出るべきではなかったと感じています。

  3. 匿名 より:

    こんばんは。断捨離ほどではないのですが、思うところがあって、オタク用品の整理をしています。私はもともと片付けが苦手なほうなので、モチベーションを高めるため、ヒロコ1号さんの記事とお部屋の写真を何度も拝見しています。
    グッズ類はバッサリ整理できたのですが、公式の漫画やDVD、特に好きだった同人誌については、ほとんど見返すこともないのに、今はまだ手放せませんでした。普通の片付けと違って、オタク用品は自分の人生の足跡のような気がして、未練のあるものが多かったです。
    ヒロコ1号さんは以前から部屋がキレイとのことで、片付け上手なのだと思うのですが、それでも断捨離に2~3年かかったと聞いて、少し安心しました。私もそのうち「もういいか」と吹っ切れるかもしれないので、また時間を空けて整理してみようと思いました。

  4. ヒロコ1号 より:

    >匿名さん
    こんばんは。まだ未練があるうちは、整理せずに置いておくほうが良いと思います。
    特に、古い同人誌は一度手放したら再度同じ本を手に入れるのは至難の業です。
    とは言え、もう見返さないのなら…と思うと判断が難しいですけどね。

    私は、ひとつひとつの物に対して、手放すべきかどうか時間をかけて考えたおかげで、納得の行く取捨選択ができた気がします。オタク関連の品は確かに自分の歴史そのものなので、それを売り飛ばそうという心境になったこと自体はちょっとツライかもしれないのですが。

    今後は、必死にグッズを買い漁ったり円盤の特典を集めたりというハマリ方はもうできそうにないので、自分のペースでのんびりと気になる作品を見るだけの余生になりそうです。

  5. ミナト より:

    こんにちは。以前別の記事でマイナージャンルについてコメントした者です。
    返信ありがとうございました。創作活動引退の傷が少し癒えた気がします(/ω\)

    記事の写真ですが、すっきりした部屋でとても良いと思います。
    …というのも、割とヒロコ1号さんの部屋に近いんですよ。電子書籍やダウンロード販売を元々活用しているのもありますが、私も春にTwitterなどの創作発表の媒体から引退済なので「交流のネタにする」という理由が無くなり物理的なグッズに関しては買う数が減りました。また、処分や売却も現在進行形で続けているのでもう少し減るのかなと。
    加えてグッズを持ってると買うという行動へのハードルも下がるので失業中の今は再就職までの繋ぎのためにも処分してますね(ブラインド商品は特に…)。

    それでも自分は「自分自身だけで欲しいと判断した物だけ持てる」状況になったので幸せではあります。私はTwitterにそれほどトラウマはないのですが、性格的に不向きな面が多かったのかもしれません。

    画材に関しても保険として板タブを残している程度なので、自分もそちらと同じくもう創作活動をしない覚悟はあるのかなーと感じてます。

  6. ヒロコ1号 より:

    >ミナトさん
    こんにちは。以前のコメントも確認させていただきました。
    少しでもお役に立てたのなら良かったです。

    現在の私の部屋は、この記事の頃よりもさらに物が少し減っています。
    電子書籍やダウンロード販売は私もかなり前から活用していましたが、引退前はそれでも敢えて現物を買う時もありました。でも引退後はまったく現物を買わなくなりました。
    グッズ類はほぼすべて売り払って、新しく買うことも無くなりました。

    今はスマホがあればわりと何でもできるので、それに伴って処分した物も多いです。
    記事にも書きましたが、もしブログをしていなかったらパソコンも不要ですし、カメラも歩数計も地図もカレンダーもスマホでいいし、ゲームもスマホで充分です。お絵描きもスマホでできる…というかもう描いていないので、お絵描きアプリはそろそろ削除するべきかもです。

    ツイッターを始めた頃に、交流のネタのためにグッズを買ったことは私もあります。
    黒歴史ではありますが、今はその場のノリで無駄遣いを楽しむことも無いので、それが少しだけ寂しくもあります。昔のことを後悔する気持ちと懐かしむ気持ちが同居しています。
    まあ冷静に考えれば、今の生活のほうがスッキリしているので、今のほうが幸せですね。