私が初めて同人イベントを体験したのは、高校1年の夏でした。
私の母校にはいわゆる「漫研」という名称のクラブはありませんでしたが、同じオタク系のクラブとして「アニメーション部」というものがあり、入学してすぐそこに入りました。
経緯はよく覚えていないけど、ある日、アニメーション部の友人のお姉さんにイベントに連れて行ってもらうことになりました。私と友人とお姉さんと他の部員数名で行きました。
現在は関西のイベントと言えばインテックス大阪がメジャーな会場ですが、当時(1992年)はまだインテックス大阪では同人イベントは開催されておらず、関西の大規模なイベントは神戸国際展示場で行われていました。スペース数は3000ほどで東京のコミケなどに比べれば小さいけど、初めて参加する私にとってはかなり大規模なものに感じられました。
今になって告白しますが、最初にイベントに行こうと誘われた時、私は内容をよく分かっていませんでした。当時の私はオリジナル漫画を雑誌に投稿していましたが、二次創作のことは全然知らなかったので、同人誌というものが何なのか理解できていなかったのです。
今考えれば、何なのか分からないもののためによく大阪から神戸まで付いて行ったなと思います。
連れて行ってくれたお姉さんからは、朝早くから長時間待つことや暑さ対策などを事前に説明してもらいましたが、そこで何が売られているかは私には分かりませんでした。
並んでいる時にパンフレットも見たけど、やはりよく分かりません。
他の人も、最初はこんな感じだったのでしょうか?
どれほどディープな同人者でも、最初は何もかもが初めてだったはずです。
特に昔はネットが無かったので、自分で調べて行くのは難しかったと思います。
知り合いに連れてこられたというパターンがほとんどではないでしょうか?
会場に入ってみると、なにやら本屋で売っているのとは違う感じの薄い本がたくさんあります。
私が知っている漫画のキャラが描かれているけど、公式とは違う画風です。
初めて見た時は、ちょっと不思議な感じがしました。
けど、読んでみたらなんとなくフィーリングで理解しました。
理解したのかよ!って感じですが、オタクだからね、仕方無いね(・ω・)
実際のところ、二次創作を受け入れる耐性が無い人は、パロディ同人誌を見ても理解できないと思います。特にBLは無理な人が見るとトラウマになりますが、私は初めて見た時から平気でした。
これ以降、私はどんどん二次創作の沼にハマっていきました。
最初は他の人の本を買うだけでしたが、すぐに自分でも本を作るようになりました。
今は事前にネットで情報を集めることができるので、同人との出会い方も昔とは違うと思います。
それでも、楽しいことを見つけたというワクワク感は、今も昔も同じではないでしょうか?
うっかりハマってしまった人は、その後も長く楽しめるといいですね。