今の時代は、原稿の入稿も印刷代金の支払いも、家から一歩も出ずに済ませることができます。
これは、昔のことを考えたら本当にすごいことだなと、今でも信じられない気分です。
私が初めてオフセット本を作った時は、アナログ原稿に印刷代金分の普通為替を同封して、印刷会社に郵送しました。当時は、オンデマンド印刷というものはまだありませんでした。
自宅から行ける印刷会社に頼む時は、原稿を直接持って行って現金で支払いました。
デジタル原稿に移行してからは、データを入れたCDを持って行きました。
今はおそらくアップロードで入稿するのが普通で、それ以外の方法で入稿したことがある人のほうが少ないかもしれません。私は、初めて原稿データをアップロードして、ネットバンクで支払いをして自室内ですべてが完結した時「こんな時代が来るとは…」と本当に感動しました。
入稿作業ひとつ取っても、昔は本当にいろいろと面倒でした。
今の便利さを体験したら、よくあんな面倒なことができていたなと自分で驚きます。昔はその方法しかなかったからやっていたけど、今やれと言われたら無理だなと思うことはたくさんあります。
漫画のセリフなどの文字も、私が同人を始めたばかりの頃は全部手書きでした。
アナログ時代の原稿は、文字は全部手書きか、ワープロで打って印刷したものをカッターで切り抜いて糊で貼り付けていました。当時はこの作業をドヤ顔で「写植」と言っていましたが、それは写植じゃねーよ…ていうかワープロって、今の若い人は見たことが無いかもしれませんね。
デジタルで商業誌と同じようなフォントを、同人誌でも使えるようになる時が来るとは、当時は予想していませんでした。原稿そのものも、ホワイト修正やトーンの重ね貼りなどでデコボコなアナログ原稿から、スッキリとして扱いやすいデジタル原稿になった時は感動しました。
ところで、私の原稿は一度も不備が無かったので、アナログ原稿でもデジタル原稿でも、入稿後に問題が発生したことはありませんでした。アンソロの主催者さん達からも「ヒロコさんはすごく早く原稿を出してくれて不備も一切無いので助かります!」と感謝されていました。
私のヘタレ絵自体が不備なのでは?という説については、敢えてスルーさせていただきます。
当時は超余裕入稿&不備無しで褒められていましたが、今となっては、何かとんでもない失敗でもしていたほうが、ブログのネタになったのにと考えてしまいます。
コメント
こんばんは。
銀行振込じゃなくて為替小切手だったんですね。
>はむちゃんさん
こんばんは。私が利用した印刷会社では為替で支払う方法が選択できました。
銀行振込もできたかもしれませんが、もう三十年ほど前の話なので記憶が曖昧です。