私は同人を引退した時に、自分のペンタブを売り払いました。その後はスマホとタッチペンで時々絵を描いていましたがやがて描かなくなり、2年半のブランクを経てまた再開しました。
そこでペンタブを再び買ったほうが良いか考えてみたのですが、スマホとタッチペンでもう慣れていたため、ペンタブは不要という結論になり、そのままスマホで描き続けています。
今の時代はスマホのお絵描きアプリでも充分な機能があることが分かりましたし、やろうと思えばスマホで印刷用の原稿を作ることも可能らしいですね。それなら全部スマホでいいのでは?令和時代ってスゲー!…というわけで、お絵描きは再開しても物欲が復活することはありませんでした。
そもそも、ちゃんとしたペンタブや高いソフトを買ったところで、私の画力が変わるわけではありません。良い道具を使ったから自分の絵が良くなったと思い込んでいるのは、描いている本人だけというパターンを、私はこれまで嫌というほど見てきました。
同人をしていた頃、高価な液晶タブを買ったと自慢していた人がいましたが、本人の絵は以前とまったく変わっていませんでした。描き心地が快適で作業効率が上がったということなら、買った値打ちはあると思いますが、それは見ている人には分からない部分です。
現役の頃はあまり言えなかったけど、特に二次創作で道具の話しかしないヤツは何なの?二次創作というのは「推しが大好きすぎて描かずにはいられない!」とか「推しの妄想が溢れだして止まらないから形にする!」というものだろうと、ずっと思っていました。
推しへの愛を語る前に道具や技術の話をする人の作品は、同ジャンル者のウケもあまり良くないことが多かったです。何だろうなあ、情熱が足りないのかなあ。ちなみに、何を使っても上手く描けそうな大手絵師さん達は、道具の話は全然しなくて、推しへの愛を叫んでいました。
大昔のアナログ時代も「漫画の描き方」みたいな本に「太い線はGペンで、細い線は丸ペンで描きましょう」と書いてありましたが、私が引く線はGペンも丸ペンもスクールペンもカブラペンも全部同じで区別がつかなくて(おそらく筆圧の問題)全部同じじゃん!何使っても同じじゃん!とツッコんだ思い出があります。ペン先の使い分けも、私にとっては意味がありませんでした。
また、私は現在、四十肩がめちゃくちゃ痛いのですが、肩が痛くなかったらもっと上手く描けるのかというと、そんなわけがありません。何も変わらないと思います。過程は関係無くて、出力結果がすべてならば、私は引退者ですし、ますます道具にこだわる必要は無いと考えました。
コメント
久々にブログを閲覧したため、お久しぶりです。
確かに、オンラインで少し描く程度であればスマホでも事足りますね…!盲点でした。
自分は特にこれといったメインジャンルがなかった時期が数年あったのですが、その間の創作活動はスマホとタッチペンでもよかった気がしてきました(自分の現在のスマホだと保護シートの問題なのかなぜか指じゃないと描けなかったのでスマホで作成する際はアナログ線画を指でトレスする形ではありますが…)
弘法筆を選ばず、のくだりについては自分自身も「スマホと指や百均のアナログ画材でもそれほど変化はないかも」と感じるところはあるのでまさにそんな感じです。
それこそ上手な方は鉛筆でも、ってところはあります。
>ミナトさん
どうしても大きい画面でないと描きにくいとか、本を何冊も出したり印刷用のデータを作る機会が多い人はスマホだけではキツイかもしれませんが、それでもスマホでできる人はできているので「自分にとって本当に必要か」を考えて道具を揃えるのがいいですね。
私はヘタレですが初心者ではないので「このソフトを必ず買わないといけません!」みたいな宣伝には引っかからないし、歳を取れば取るほど、自分に必要なものは自分で考えるというスタイルになりました。そしてよく考えた結果、今の環境で充分だと思っています。
アナログ時代も、画材の豪華さと描く人の画力は必ずしも比例していませんでした。
値段が高くても自分が使いやすいから使うということなら納得ですが、高い画材を使ったから安物を使う人より上手く描けているとアピールする人にはツッコミを入れたいです。